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2009年6月18日 (木)

迷宮を作って人を閉じ込めて、罠にかけたり自ら手を下したりして虐殺しながら楽しんでいる奴がいた。身長は二メートルを超え、黒いもじゃもじゃの毛を顔中に生やしていた。
その時に閉じ込められていたのが九人。その中にミッキーマウスと背が低くひょろひょろの体型の道化師がいた。
私は高熱の炎に焼かれたり、全身が干からびてしまったりしてもどうしたわけかまだ生きていた。他の人に乗り移ったのか、それとも生き返ったのかはわからない。
そのうち一つ、とても印象に残っている罠がある。教室四個分ほどの広さの正方形の部屋があり、それぞれの側面の中央に襖がある。その襖のうち二つだけが正解で、間違うと禍々しい怪物たちに襖の向こうへ引きずり込まれ、正しい襖を開くとまた同じような部屋がある。それを何度か繰り返すと別の部屋へ行けるという仕組みになっていた。
正解がわからないからといって部屋の真ん中でぐずぐずしていたりすると、やがてどの襖も開かなくなってしまう。そして床に直径四十㎝ほどの白い穴がぽつぽつと開き始める。その穴の底の地面は触れたものを何でも溶かしてしまう。私もこの罠にかかり、頭が半分まで溶けたところまでは覚えているが、気がつくと地上に出ており、また奴から逃げ回っていた。
ピアノの椅子の下に隠れてみたり、毛布やタオルケットに包まって身を隠したり、手頃な物を奴に投げつけたりしたけれどどうにも上手くいかない。かれこれ三度は死んだのではないかという時に、奴が一番恐れているのはミッキーマウスで、最も期待していないのは道化師だということを偶然耳にした。
そこで私はミッキーを探すことにした。道化師とは何度もすれ違ったがとうとうミッキーは見つからず、私はまた奴に見つかり、追い詰められてしまった。
そこに道化師が現れた。彼は手から様々な暖色が混ざり合ったような不思議で綺麗な色の光線を放った。それは一発では奴を怯ませる程度の効果しかなかったが、奴の反撃を軽い身のこなしで避けながら何度も光線を放つと、とうとう奴を倒してしまった。
私はそれをぼうっと見ていたが、気がつくと今までに殺されてしまった人たちが生き返っており、楽しそうに自分の殺され方やかかった罠について話していた。
道化師はいつの間にか消えており、私はそういえば彼の声を一度も聞いていなかったな、と考えていた。
生き返った人たちと話をしていると、ふと気がついた。この部屋には出口がないのだ。しかし誰もそれを気にしている様子がないので、私も彼らとのお喋りを続けた。

☆☆☆

私の恋人と称する男がやってきた。
彼とは十数年前に会ったきりで、知り合いのはずなのだが気まずい空気が流れた。
私たちはログハウスで言葉少なにお茶を飲み、ケーキを食べた。
彼は私と一緒に暮らしたいと希望していたが、西にある洞窟の向きのせいで運勢が悪いので実行できないと言っていた。
二人でログハウスを出ると畑が広がっていて、いかにも農夫というような風貌のおじさんが鍬を振るっていた。畑の手前には馬が二頭繋がれていて、その反対方向には人間の、茶色い服と帽子を身につけた吟遊詩人が紐で足を繋がれていた。詩人は弦楽器を肩からかけ、何をするでもなく紐が繋がっている杭に体を預けていた。
彼はそれを見ながら、「僕にもっと力があって頭が良ければ、彼を証拠を残さず助けられるのにな」と呟いた。
畑の周りをぐるりと回りながら、彼は私に語りかけた。「僕は君が思っているほど良い人間じゃない。一緒に暮らしたら暴力をふるったり、酷いことを言ったりするだろう」
暫く沈黙が続いた後、私は近くに生えていたススキによく似た植物を弄びながらなんでもないような顔つきで言った。「大丈夫。そういうのは慣れてるから」

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コメント

お誕生日おめでとうhappy02
夢の話、すごく面白いね。
三草さんはやっぱり天才だと思う。
夜見た夢をそこまで克明に覚えてる人がどれ位いるのか、たぶん100人に一人、ではすまないと思う。
夢そのものの形が原石なら、それを加工することで価値が生み出される気がする。
三草さんはすごい作家になれる気がするよ。

今日は「奇跡のリンゴ」という本を読んだ。
どうにかして無農薬でリンゴを作りたい、と思った木村さんが、20年の歳月を経てそれを達成したという激動の半生が描かれた話で、「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組でも取り上げられた人なんだけど、すごく面白い内容だった。
僕はこの本を読んで、三草さんのことをすごく考えた。
もし良かったら、ぜひ読んでみて欲しい。
超・オススメshine

うちの会社は小さなベンチャー企業なんだけど、最近すごい伸びてきていて、皆のモチベーションがめちゃくちゃ高いんだ。
感謝とか、三方幸とか、商売の原点である「人の役に立つこと」を徹底的にしようって意識で、愚痴とか不平不満とか誰も言わないし、騙したり蹴落としたりとかも一切無い。
昨日も朝の0時まで社長と皆で一緒に語り合って、どんどん良くして行こうって、皆自分が出来ることに本気になってる。
僕は人の才能を伸ばす能力が少し評価されて、後輩にも相談されたり、一緒に営業を廻らせて欲しいと頼まれるようになって、皆にも考え方が凄いって、面白いって言われるようになってきた。
まだまだ全然だけど、苦しんできたからこそ人にしてあげられることがあるんだなって少し実感してる。
三草さんの才能は今苦しんでいる所にあるんだと思う。
それを自分の力に変えて活かせば、すごく面白いことになる。
だから、もっともっと失敗して欲しい。
怪我して欲しい。
動けば、それなりに苦しいけど、必ず面白いことになるよhappy01
とりあえず、自分から何か間違ってみてgood

投稿: 弧雨 | 2009年6月21日 (日) 15時26分

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