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2015年5月14日 (木)

今日の夢

会議室のような、白を基調とした長方形の部屋。
パイプ椅子が二列に並んで置かれていて、全てに自分と同じくらいの年齢の人が座っている。隣同士はそれなりの余裕を持った距離があった。私は後列真ん中より少し右辺りに座っていた。
全面にはスクリーン。

スクリーンにはその場にいる人の狂気度が映されていた。人名の横に、パーセンテージ付きのゲージ。
正気をある程度失うと、その人は退場させられるらしい。
大きな音がしたり、恐ろしい叫び声がしたり、会場の色が滅茶苦茶になるなど、いろんなことが起こった。
一番最初に退場させられた人は、私の右隣に座っていた女性だった。彼女は叫び声を上げたかと思うと、突然、人間の形から、モノクロのモザイクのような姿へと変貌した。その姿を見て私は、いいなあ、私も早くこんな風になりたい、と思った。
モザイク状の彼女はいつの間にか椅子ごと消えていた。残った人たちは等間隔になるように椅子を移動させた。スクリーンの彼女の名前とゲージは赤い横線が引かれて、黒い色ででかでかと書かれていた名前は淡い灰色なっていた。
それからは堰を切ったかのように多くの人が退場させられた。退場のさせられ方は様々で、最初の女性のようにモザイクになる者もおれば、どろどろに溶け出す者、箱のような物に詰まってしまう者、緑色の煙を吹き出し始める者、頭からどんどん粉になっていく者、いろいろだった。
人もまばらになってきたが、私の狂気度は一番最初からほぼ動くことなく、ずっと十パーセント前後だった。何が起こっても私は怖くなどはなかったし、驚くこともなかった。
私の耳元で何やら不吉な言葉が呟かれ続けているとき、私の右隣にいた男性が突如すごい勢いで首を上に向け、人としての形が崩れだし、極彩色になった。それを見ると、心臓が跳ね上がり、世の中全ての希望が無くなったかのような、深い悲しみと不安が自分を包んだ。スクリーンに映る自分のゲージが八十パーセントを超えるのを見た。
その途端に目の前が真っ暗になり、上下左右がまるでわからない世界に入り込んだ。何も見えないし何にも触れないが、私はこの世界がとても狭い世界だということをわかっていた。
ああ、やっとここに来られてよかった、と思った。

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